愛されプリンス½
「っと、痛いから!離して!!」
部屋に着き、天王子の手を無理矢理振り払った。
私の部屋をジロジロ見渡す天王子。
「…ふーん?予想通り色気ねぇ部屋だな」
「ほっといてよ!!」
あぁ、もう、天王子が強く掴み過ぎたせいでほんと手が痛い。
手首を振りながらベッドに座ると、なぜかすぐ隣に天王子もドカッと腰をおろした。
「…ちょっと、何であんたもここに座るわけ」
「別に。どこ座ろうと俺の勝手だろ」
「私のベッドなんだから勝手に座らないで!」
「うるせー、村人Eの分際で俺に指図すんな」
~~~っ、ムカつく!!
こんな奴とは少しでも離れていたくて、私は仕方なく学習机の椅子に移動し、腰かける。
もう、ここは私の部屋なのに何で私より偉そうなの!?こいつ!!
「で、何!相談したいことって!」
半ばキレ口調で聞くと、天王子がフッと笑って、その長すぎる足を嫌味っぽく組んだ。
「タコ。もう忘れたのか。お前、俺に協力するって約束しただろ」
「~~し、したけど!ていうか、あんた追っかけ何十人もいるみたいだけど大丈夫なの!?私と隣の家なんて、あんたが言わなくてもすぐにバレるんじゃ」
「あー、それは安心しろ」
なぜかこの短時間で再び足を組み替える天王子。マジ長いっしょ俺の足?とでも言いたいのか。うぜぇ。