愛されプリンス½
来賓用のスリッパをパタパタさせながら廊下を歩いていくと、バッタリみのりに遭遇した。
「…みのり、おは…」
「………」
何も言わず、私から顔を逸らし歩いていってしまうみのり。
ズン、と胸が重たくなった。
イジメられるのは辛いけど、
何より一番辛いのは、みのりに無視されること。
みのり、私のこと軽蔑したのかな。
プリンスの隣に住んでるなんて許せないと思ってる?
みのりも私が、わざとプリンスの隣に引っ越したとか、思ってるのかな…?
はぁ、とため息を吐き出しても体はどんどん重くなる。
ブクブク、海の底に沈んで、うまく息ができない。