愛されプリンス½




「で、でもですねっ、あれは付き合ってるとかデートとかそういうんじゃっ…」


「後にしましょう」



慌てて弁明しようとした私を会長が遮る。



「ここは人目もあるし。
昼休み、中庭で待ってます。そこできちんとお話しましょう」





そしてニッコリ微笑んだまま、私に背を向けた。



後の2人はちゃんと私を睨みつけてから、だけど何も言わず会長の後を追う。




ハハハ…さすがの私でも分かる。



絶対いい話じゃない。



最悪ボコボコにされるかも…。





背中を冷たい汗がつたう。



天王子。




私やっぱり今、一生分の不幸を使い果たしてると思う。






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