ピーターパンシンドローム
「私と、付き合ってください!」
放課後の校舎裏、部活動の声が響く中、
私の声が響いた。
相手は、サッカー部で委員会が同じだった人。
委員会の時に少し話しただけで意気投合して、
彼も彼女がほしいと言っていたからチャンスだ!
と思い、今に至る。
「えっと、ごめん…そういう風に見てなかった…」
………終わった。
「まーた振られたのね、11連敗おめでと」
そういい呆れながら笑っているのは友達の雅子。
そう、私は入学してから今日までの約2ヶ月で
告白して振られること11連敗
「だって、今回こそいけると思ったんだもん~!」
それ聞いたのも10回目、と軽くあしらわれてしまう
「顔はいいのに少し話しただけですぐ告るからねー。あんたちょっと避けられてるよ」
と言われ、最近やけに話しかけてくれる男子がいなくなったことに気づいた。
「入学当初は可愛い可愛いって話題だったんだから、あんたちょっと黙ってたらモテるよ」
「じゃあもう私黙る!寡黙キャラになる!!」
と言ったがいやあんたには無理かもね…
とあしらわれてしまう。
「それにしても、なんでそんなに彼氏欲しがるの?」
だって、彼氏がいれば……
「ねーる!お弁当忘れただろ!」