友達ごっこ
ダンスの練習、あんなに楽しみだったのに、全然楽しくなかった。


練習中も、さよちゃんは、ずっと平田君の側でニコニコ笑いながら、そして、時々、私を見るの。


平田君は、私の物よ…って。


でも、不思議…


こんな女子の笑顔と誘いにコロッといった平田君への思いは、私の中からすぐに消えていったの。


それくらいの気持ちだったんだって、私も平田君への思いを改めて知ることが出来た。


だから、さよちゃんには、お礼を言わないといけないかもね。


美紅と菜美も、私のその気持ちに賛同してくれて、それからは、他の男子との練習やお喋りが楽しくなっていった。


菜美も、山田亮太君に相手を申し込まれたの。


幸せそうで、私まで嬉しくなった。

< 23 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop