友達ごっこ
体育祭が終わって間もなく、さよちゃんは、完全に平田君から離れた。


可哀想な平田君。


だけど、騙された方も悪いよね。


案の定、さよちゃんは、私の大好きな先輩に近寄って来た。


そのことは、全部、先輩が私に話してくれた。


先輩がなびかないから、さよちゃんは先輩の前で泣いて見せたらしい。


『周りの女子が意地悪して、1人で寂しい』って。


『誰が1番人を傷つけてるのか、考えた方がいい。そんな事してる暇があるなら、友達作る方に努力しろ。来年は受験なんだから、勉強もしろ』


そんな風に、さよちゃんに言ってくれたって。


こんな素敵な先輩に出会えたんだから、ほんとに私はさよちゃんに感謝しなきゃいけないなって思った。




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