素肌に蜜とジョウネツ
14、これ以上は好きにさせないで
「ジュリちゃん、元気ないね~?」
心配そうな表情で、私の顔を覗き込む少々イカツイ顔をした初老男性……
ここ最近、仕事関係で地方に出ている事が多かったみたいで、数日ぶりに来店してくれた犬好会長。
「そ、そうですかぁ?」
と、笑顔で水割りを作りながらも、〝全くその通りです……”と、思う私。
「どうしたの?彼氏と上手くいってないの?」
「上手くいくもなにも、彼氏がいないので~、そういった悩みには無縁なんですよ~」
あはは~、
と、笑いながら、出来上がった水割りを差し出す。