素肌に蜜とジョウネツ

携帯に残った高輪マネージャーからの着信履歴が出なかったくせに気になる。

用事は何だったんだろう。

きっと、夕ご飯の催促かな……

いや、もしかしたら、彼女が出来たから、もう夕ご飯はいらないなんていう話をしたかったのかも。

あ……

何だか、泣きそう。

酔っ払って見た夢じゃなければ、

泣きたいなら思い切り泣け、って、あの日、言われた気がするけど、

泣くだけ泣いたら、後はキッパリと忘れなきゃならないのかな……?

この期間だけで、こんなに切なくなるということは、もっと高輪マネージャーを想う期間が長ければ、私はもっともっと落ち込んでしまっていたかもしれない。

早めに勝手に玉砕してしまったことが、せめてもの救いだったのかもね。

だって、そう思うしかないじゃない。

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