素肌に蜜とジョウネツ

「ぼ、僕……お店で初めてジュリちゃんに会った時から、ジュリちゃんのことをす、すす、好きになってしまってっ、本当は色々会話をしたいのに、僕……口下手でっ」


女性とまともに話した経験が殆どないという上島さん……

どうコミュニケーションをとっていいのかもわからず、気付いたら私の後を付ける様になってしまっていた。

もし、後を付けているのが自分だと悟られたら困るから、あんな風に顔を隠して―…

そう、事の経緯を説明する上島さんの瞳には涙が溜まっていて、


「でもっ、ずっとジュリちゃんを見ていたら、ちゃんと話しかけたくなって……だけど、出来なくて……そしたら、ジュリちゃんに触れたくなって……気付いたら、つい……っ」


そこまで口を開くと、溜まっていた涙はポロポロと零れだした。

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