素肌に蜜とジョウネツ

そんな私達のやりとりを聞いて、


「無言電話……?FAX……?」


何の事だ?と言う様に高輪マネージャーが眉間に皺を寄せる。


「ホテルにか?」


私にじゃなくて、上島さんに問いただす高輪マネージャー。


「は、はい……っ、少しでも声が聴きたくて……っ」

「FAXっていうのは?」

「それは―…っ、ジュリちゃんのお店に通うのに……都合が付かなくなってきて……」

「金の、ってこと?」

「そう……です……このまま通えないなら、ジュリちゃんも店を辞めてくれればって思って―…副業を匂わせる文面を送って……でも、名前や店名や具体的な事を書くのは気が引けて……」

「はぁ??」


「ごっ、ごめんなさい……っ、ごめんなさいっ……!」


何度も私に謝る上島さん。

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