素肌に蜜とジョウネツ

俯いてドキドキドキドキしていると―…


「ジッポ、落としてなかった?」


女心に響くような低音で高輪マネージャー。

でも、そんな問いかけに、


なんだぁ、落し物の問い合わせかぁ~…(チェ~ッ)


私、直ぐにテンションを下げちゃう。

まぁ世の中、そんなに甘くないよネ。(心ノ溜メ息)


「ジッポ……ですか……?フロントには、そういう連絡は……」

「そうじゃなくて」

「え?」

「店にジッポ、忘れてなかったか知らない?」

「み、店……ですか??」

「昨日の夜だよ」

「は、はぁ~…」


店?店って何処?って首を傾げちゃう。

ホテル内のラウンジ?バイキングレストラン?和食?中華?

昨日の夜って言われても―…

でも、何でわざわざ私に??

高輪マネージャーの言葉にクエスチョンマークが飛び交う。

< 30 / 374 >

この作品をシェア

pagetop