素肌に蜜とジョウネツ

めちゃくちゃ真顔で、そんな発言をさらっとしてしまう高輪マネージャーに、

最早、上司という事実はどこかにすっとんで、


何言ってるんですか。この男は―…


と、間抜けに口を半開きにしたまま、玄関先に突っ立って思ってしまう。

けれども、


「明日は早番?」

「―…っ、え?」

「明日は早番かって聞いてんの」

「は、はい……」

「夜の店は?」

「休み……ですけど……」


高輪マネージャーの言い方は偉そうで冷たいのに、何だか、つい問いかけに答えてしまう。


「じゃあ、明日の夜からで決まりだな」

「……は?」

「悪いが、今夜はもう出前頼んだから」

「あ~…そうなんですね~…って」


そういうハナシじゃないんですけど……?

イヤイヤ!嫌!そんな一方的な話、のめる訳ないよ!


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