素肌に蜜とジョウネツ
っていうか仮に、私の肌がピチピチのプリップリッに潤っていたって、アナタはもっと年上の熟しきったお姉サマ方のほうが好みなんでしょ!
あぁ~…
もう、本当に腹が立つ~…
そう思って、両手をグーにして、ぎゅぅっと力を入れて苛立っていると、
「けど―…」
と、口を開く高輪マネージャー。
次は何を言われるのか、と、構えていると―…
「出会った次の日に職場で再会。しかも、住む場所は同じマンション、隣同士……そんな偶然に運命を感じる自分もいるんだけど」
「えっ……」
「そう思わない?瀬名さん」
「っ」
出た。
微スマイル。
さっきの無愛想な表情から一転、ニッコリと微笑む高輪マネージャー。
一気に、目の前にいる高輪マネージャーを眩しく感じてしまう。
キラキラキラ……
ああ、朝日を受けて輝く水面。
そうか、これか……
私は大階段で見た、この微スマイルにやられたのか。
この笑顔を前に、私の胸が高鳴る寸前―…
でも、
くやしいから一歩手前で高鳴りかけの鼓動に待ったをかける。
お願いだから、これ以上微笑まないでっ、
高輪薫~…!(呼ビ捨テ)