キミに夢中な俺‼
「咲姫!蒼介さんが探し廻ってるよ。
教えていい?」
清代乃からのLINE。
「お願い、まだ会いたくないの。
お願い。」
「うん。友情をとるよ。
明日そっち行くから。」
お婆ちゃんは
「若いね!!いいねぇ。
家の孫も早く曾孫に合わせて
くれないかしらね。」
どうやらおばあちゃんには30過ぎの
お孫さんがいるらしい。
三田さんがやってきて
「紬、論さんが電話出ろってるよ。
かなり、イラついてるみたいだよ。
あれ!お客さん?」
三田さんは玄関に揃えてある靴を
見ながら言った。
「あ!ほら朋美さんが
エスカレーター
で、具合悪くなったとき
助けてくれたお婆ちゃんだよ。」
「あらららら
失礼しました。」
三田さんは、あわてて御礼を
言ってお婆ちゃんを引っ張り出し
自分のマンションへ連れて行った。
紬の携帯には、
論と、蒼介さん、悠人さんから
ラインや、電話やメールが
いっぱいはいっていた。
一斉に無視。
嘘のメールを送る。
「バイト中。」
喜代乃から21:00に連絡がはいる。
三田さんにもバイトって口裏合わ
せてもらった。
「有給取れたから今夜行バスに乗った。
明日朝早く着くから宜しく!! 」
清代乃も 朝の間には着くかも。
そう紬に連絡を入れた。
「オッケー!
東京バナ◯たべたい。♡」
紬は、チャッカリお土産を
オネダリ(//∇//)。
「もうバスの中。
でも買ってあるよ。
食いしん坊‼。」
眠っていた咲姫が目を覚ました。
ソファーから起き上がるとさっき
よりスッキリした顔をしていた。
「具合どう?」
「うん。病気じゃないから
大丈夫だよ。」
「蒼介さん、なんて言ってる?
知ってるの?」
咲姫は首を振り、
諦めたように咲姫は話だした。
「何となく聞いてみたの。
まだ、結婚はイヤだって、
子供もいらないんだって…。」
「あ、え、マジ」
「つーか、そう言う事するくせに
そんな事いう?
遠まわしに遊びって言ってるような
モンょ。」
「どうするの?」
「折角、生きてるんだもん。
産むつもりよ。
ずっと考えたんだけど
この子の為に生きるよ。」
「…後悔しない?」
「分からない!
するかもしれないし
しないかもしれない。
やってみなきゃ、わからないよ。」
「そっか。」
「ただね。
この子と別れたらずーーーっと
後悔するのは分かる。
子供を守るのは、親しかいない。
だから守りたいの。
蒼介は関係ない。
私の子供だもん。」
「………●´ω`●そっか。ママだね。」
「応援する。
ひとりで頑張らないで
喜代乃も私もいるからね。
でも認知はしてもらわないと
私生児になっちゃうよ。
養育費もちゃんともらわないと…。」
「ン、それは無理かな?
蒼介には幸せになってほしい。
それに望まれてないもの。
彼には女いるし。
寝言で名前よんでっしー。」
「ヘエ!! ヤバーでも咲姫に
ゾッコンみたいだったけど?」
そうだ、確かに蒼介さんは
咲姫にベッタリな気がしていた。
それは清代乃にもそう思わせた。
「まっさかぁ、論さんじゃ
あるまいしっ。」
咲姫は、ケラケラ笑いながら
言い放った。
紬が妊娠したなら論さんは
赤飯炊いて喜ぶと思うよ。
咲姫は、子供を欲しがる論を
知っていた。
「へ・浮気疑惑満載の?
あの、大江論が?アハハハナイナイ。
ナイすぎるし。」
「ただの旅行ダロ?
お前気にしすぎじゃ?」
「だけどブロックされてる。
電話も繋がらない!」
蒼介は、心配になり不安な顔を
していた。
「浮気がバレたのか?」
「論、お前の話か?俺は
浮気なんてしない‼。」