キミに夢中な俺‼
紬が声をあげるとオロオロしていた
ばーちゃんたちは、皆腰をクッタリ
と下ろした。
紬は向こうから若い男性が走らされて
いるのが見え
恥ずかしくなって、置いてあった
竹さんの麦わら帽子を深く被った。
「よいショット。」
紬は、
「ワラビとってくる、」
と腰をあげ、少し山の草原に入り
ワラビを摘みだした。
「はあっ。!?」
バーちゃん達はあ然。
「早く早くフミちゃんに連絡しないと
また、始まるよ。
何分おきか、計らないと。」
俺は元気な妊婦だとククク笑いたくなった。
「旦那は?」
俺は近所のばーちゃんのババ友に
聞いた。
「旦那?みたことないね!!
あんた?知ってる?」
「いやぁ、知らないけど
海外らしいよ。」
「何でも喧嘩して飛び出してきた
見たい。
そんなんどーでもいいさ。
今は元気に生まれればね。
ホラホラあんたこれ飲みな、
今日は長期戦だよ。」
「えええ、俺も?」
差し出された栄養ドリンク
(あっコレ高いヤッだ。)
「どーせ一人で花見にくるくらい
暇なんだろ。
人助け何だからヤレ。」
かかあ天下のこの地区は旦那たちは
皆仲良しだ。
皆助け合いで生きている。
元気すぎるばーちゃんや嫁の
無理難題、相談するのは
やはり同僚。
俺は興味本位で妊婦に近ずき、
「ねー、旦那さん呼んだが良いよ。」
見て見ぬふりは、出来ないから
1番いい方法を提供する。
「あ、結婚してないし、旦那じゃない
よ。」
「じやぁ、尚更認知してもらって
養育費なんか貰わないと。
子供がひとりで、可哀想だろ。」
「一人じゃないの、お腹2人いるん だ。」
「はぁじゃあ、尚更だろ!!
なんでいわないんだ‼
意地をはるなよ。」
「うるサイ彼は知らない。
妊娠したこと言って無いんだ。」
俺はパンパンに膨れたお腹を見て
クスッ
相撲取りくらいあるね。
さすが双子!
帽子の端から(✧"✧)
とがった光った目をみて
ビビった。
「あんたこそ、もっと太らないと
ホネホネじゃん。」
紬は腰から下しか見えなかったから
「ゾンビじゃん。クスクスヾ≧∇≦」
「食べれ無いんだ。
俺が泥酔して、たまたま合った知人と
ベッドで寝てたのをみられて
浮気と思われたんだ。
彼女にも確認したけど
何も無かった。
それからはサプリメント生活。
食べれない。」