優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『あ、ああ…うん、祥太…君…』

かなりぎこちなく呼ぶ私を、じっと見つめる祥太君。

『…いいね。年上の女性に名前で呼ばれるのって…でも、本当は呼び捨てがいいけど』

『…呼び捨てはちょっと…』

『恥じらってる顔、可愛いね。まあ、仕方ないか。でも、他のやつを呼び捨てにするのを見るのも嫌だし、我慢する』

可愛いって、本気?

あまりにストレート。

それは…いったい、どういう意味?

オバサンは、そういう意味深な言葉に勘違いしちゃうんだから…

『ありがとう、じゃあ、俺、着替えるから』

『あ、ごめん、もう行くね』

って言う間にも、洋服を脱ぎ始める祥太君。

私は、慌てて部屋を出た。

ちょっと…私、まだ、若い感覚に着いていけないよ。

でも…

どうしてだろう…

さっきから、すごくドキドキする…

恋とか愛とか、そんなたぐいのドキドキじゃないよね、これ、ただの動悸…だよ、きっと 。

私は、深呼吸しながら、階段を降りた。


次のバスには、男女2人乗ってる。

まだ少し時間があるし、ゆっくり歩いて向かうことにした。



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