優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『私ね…やっぱり年齢も颯君よりずっと上だし、モデルなんて、自信ないんだ…もっと若くて素敵な人を描いた方がいいよ。その方が絶対、勉強になるから』

『…俺は…結姉を描きたいんだ。結姉の見た目もちろんだけど、結姉の心の中の感情も…結姉のすべてを…俺に描かせて欲しい』

すべてを…って…

ダメだよ…

そんな風に言われたら、私…

迷ってしまう…

『頼むよ、お願い…』

頭を下げる颯君。

『…颯君…私…本当に自信ないの…でも…』

私は、少し考えた。

そして、言った…

『颯君がそこまで言ってくれるなら…』

って。

どうしよう、OKしちゃった。

そしたら、颯君は、食い気味に、

『ほんと!?やってくれるの!』

って、嬉しそうに返事をしてくれた。

『…うん』

うなづく私。

『ありがとう、めちゃめちゃ嬉しい』

颯君…本当に…すごく喜んでくれるんだね。

そんなに喜んでもらえて、思わず私、笑顔になったよ。

自分を描いてもらうなんて、想像したこともなかった。

私の感情まで描きたいって…

それで、暗い絵になっちゃったらどうしよう。

正直、不安もあるな、やっぱり。

一体、どんな絵になるのか…



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