優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『だったら、健太さんは…女性を見る目が全くない。それに、肌のハリやシワなんて、そんなのは全然気にすることじゃない。でも…結姉は肌綺麗だよ。お世辞じゃない。本当に綺麗だ。初めて会った時から、そう思ってる。健太さんは馬鹿だよ、こんなすぐ近くに、結姉みたいな…』

そう言いかけて…

颯君は、

『ごめん、部屋に戻る』

とだけ言って、出て行ってしまった。

颯君、少しつらそうな顔をしたよね?

どうして言いかけてやめてしまったの?

…私、気になってしまうよ…

どうして言葉をさえぎって、黙ってしまったの?

ねえ、教えてよ…

颯君が言ってくれたこと…肌が綺麗だって…

信じていいのかな…お世辞じゃないって。

私は、1人でダイニングのイスに座ったまま、しばらく呆然としてしまったんだ。

サンドイッチもまだ残っていた…


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