優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『クッキーくらいで、ケチケチしてません?』

『…』

確かに大人気ないかも…

だけど…

『食べられたくなかったら、どこかに隠しておいて下さいよ~』

また、笑った。

『クッキーが食べたい訳じゃないの。他のなら食べてもらってもいいんだけど…』

『いやだ、大家さん、そんな意地悪言わないで下さい』

ひなこちゃんには、文都君からもらったなんて、言えなかった。

それに、いつまでも大家さんって言う呼び方には、慣れなかった。

私、ひなこちゃんに嫌われてるのかな…

ひなこちゃんのお母さん代わりには…全然なれてなかった。

『そんなに食べたいなら、クッキー、返します。オバサンになると、意地汚くなるんですね、私、部屋に戻ります』

ひなこちゃん…

いつからか、本当に私に対して、言葉がキツくなってる。

どうしてなんだろう…

ため息が出てしまった。

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