優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
『初めまして。こんな若くて可愛い大家さんなら、僕もそこに住んでみたいな』

『…お世辞、すみません』

『お世辞じゃないですよ。本当に素敵な大家さんで、文都がうらやましいです。あっ、お邪魔してすみません。またいつでも来て下さい』

そう言って、文都君の友達はどこかに行ってしまった。

みんな…口が上手い。

嬉しいことばっかり言ってくれて…

そんなこと言われたら、オバサンは本当に勘違いして喜んでしまうんだって。

それが、もう若くないオバサンの特徴なんだから…

『達也は正直な人ですよ。頭が良くて、良い奴です。だから…言われたこと、素直に受け取って大丈夫です』

『ほんとに、大人をからかわないで』

『僕も…大人です。あなたと11歳しか変わらない』

『10以上も違う…十分離れてるよ…』

『結菜さん、行きましょう。レストランに』

あっ…

嘘。

文都君が、私の手を握った。

文都君がそんなことするなんて…

意外で、びっくりした。

しばらく歩いて、私の顔を見て、そしてゆっくり手を離した。



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