優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
帰り際、颯君が小声で言った。

『今夜、モデル、またお願い』

私はうなづいて、颯君と別れた。


家につくと、智華ちゃんがいた。

『暑いね』

『お帰りなさい』

『ただいま。今日は習い事じゃなかった?』

『ちょっと体調が良くなくて、休みました』

『そうなんだ、大丈夫なの?熱は?』

智華ちゃん、少しつらそうだな…

『熱はないので、部屋で休みます。すみませんが、食欲がないので夕食はいりません』

『わかったわ、でも、つらくなったら病院連れて行くから言ってね』

その時、旦那が降りて来た。

『健太さん、すみません、部屋まで連れて行ってもらえますか?少し体調悪くて』

『大丈夫?すぐ部屋に行こう』

旦那は、智華ちゃんの肩に手を回して支え、部屋に上がっていった。

智華ちゃん…やっぱり私のこと嫌いなのかな…

1度も名前を呼ばれたことないし、ひなこちゃんみたいに、せめて大家さんとも言ってくれない。

旦那のことは、健太さんなのに。



< 77 / 180 >

この作品をシェア

pagetop