優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
悲しい思い
また数日経った暑い暑い日。

ひなこちゃんが、話しかけて来た。

とても深刻そうな顔。

『大家さん。私の部屋に来てもらえますか?』

そう言われて、私は、ひなこちゃんのピンクでコーディネートされた部屋に入った。

『大家さん、颯君のこと、どうするんですか?』

え!?なんで?

『どうするって…どういう意味かな?』

『大家さんの絵が完成したから、次は私を描いてもらいたくて、颯君にお願いしたら、私は描けないって言われました』

『え?』

『大家さんなら描けて、私は描けないって、ひどくないですか?問い詰めたら、颯君、大家さんのことが好きだからって』

ひなこちゃんが泣き出した。

『私よりずっと年上の大家さんが好きって、おかしくないですか?誰が見ても私の方が若くて可愛いのに…大家さん、颯君のこと、誘惑したんですよね』

ひなこちゃん、何言ってるの?

『待って、それは違う!誘惑なんてするわけないじゃない』
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