優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~
祥太君からメールがあった。

少し待っててと…

それでも、それほど待たずに、祥太君がレストランに入って来た。

『祥太君、こんなに早く大丈夫なの?』

びっくりして言ってしまった。

祥太君は、少し息が切れている。

『大丈夫、みんなには大事な約束があるって、事情話してるから。待たせてごめんね』

私は、首を横に振った。

『…祥太君…今日は素晴らしい演奏、ありがとう。コンサート、最高に良かったよ』

『本当?…良かった、来てくれて嬉しいよ。舞台から結菜ちゃんがいるの、わかったよ』

『そうなの?恥ずかしいな』

『来てくれたって思うと、すごく気合いが入ったよ。頑張れた、とても』

祥太君の優しい笑顔。

『周りの人もみんな祥太君のピアノに感動してたよ』

『ありがとう…でも、他のお客様には申し訳ないけど…今日だけは…』

祥太君が、一瞬、目を閉じた。

そして、ゆっくりと目を開いて私を見て言ったの。

『結菜ちゃんのためだけに弾いた』
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