Campus Love～学内恋愛～

それからというもの、倉科実結は、ユウキの講義のあとは必ずユウキの研究室を訪れるようになっていた。



二人の話す内容は、初めは授業や研究のことがほとんどだったが、何回か話すうちに、二人はしだいに打ち解けて、お互いのプライベートも話し始めた。



ある日、講義のあと、ユウキは、倉科実結にお金を渡し売店でお弁当を買ってくるように頼み、二人で研究室でお昼ご飯を食べることにした。



ユウキの研究室に戻ってきた倉科実結は、ユウキには普通の幕の内弁当とお茶を、自分にはサンドウィッチ一個とオレンジジュースを買ってきて、お釣りとレシートをユウキに渡した。



二人は「いただきます」をして食べ始めたが、倉科実結はいつものように口数は少なく、小さな口でサンドウィッチを少しずつ食べている。



ユウキは、「どう、だいぶんこっちには慣れたかな？」と尋ねた。



「はい、最初は田舎だなと思いましたが、勉強に集中するにはいいですね。女の子の友達もできましたし、バイトも二つやっています」。



「そうか、それはよかった」。