Campus Love~学内恋愛~
「十数年以上前のことだからなあ。でも、今もよくおぼえてるよ。年下だったけどとても美人でしっかりした女性だったんだ」。



「そう! 君にすごくよく似てたけど、君の方が背も高いし、美人だし、性格もいいよ」。



倉科はちょっと頬を赤らめて、今まで見たことのないような満面の笑みをして、「そんなことないですよ! その女性の方がきっと素敵でしたよ!!」と珍しく大きなお声で言った。



「いやいや、そんなことないよ。その子は、普段は結構冷たくて、僕の方が振り回されていたよ」。



「怒らすとめちゃくちゃ怖かったし」。



「でもね、本当はとっても甘えんぼでやさしい子」。



「そんな外見と内面のアンバランスさが逆に魅力的だったんだ」。



ユウキがそう矢継ぎ早に話すと、倉科は顔を下に向け、手で口を押さえながら「フフッ、フフフッ」と笑いをこらえていた。



ユウキは、「何がおかしいの?」と聞いた。



倉科はまだ少し笑いながら、「いえ、何でもありません」と答えた。
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