Campus Love～学内恋愛～

「たとえば、こっちのテレビ局に就職するとか、ここの大学院に進学するという意志はないの？」。



「ありますよ。マスコミに就職するのはかなり難しいですから、テレビ局はできるだけたくさん受けるつもりですし、研究が面白くなったら進学も考えてみようと思っています」。



ユウキは、その言葉がうれしくて思わず、「東京もいいことだけど、こっちもいいところだよ。しかも、君は、まだ１年生だから、今は色んな可能性を考えておくといいよ」。



「そうですね。おっしゃるとおりです。こっちで就職したら、おばあちゃんをこっちに呼ぼうと思います」。



「えらいね。おばあちゃんにとって、君は自慢の孫でしょ？」。



「はい、お母さんが若い頃おばあちゃんには心配ばかりかけていたようで、その反面、私のことをすごくかわいがってくれます」。



「君のお母さんが？　まさか、そんなことないでしょ。君を見ていれば、君のお母さんがどんなにすばらしい人だったか想像できるよ」。