襖
側
襖の向こう側へ行き、
椅子と机に残っていた、
母と父の声が思い出されぬよう、
早足で玄関をあけ、外へ出た。
見上げた空に、太陽があり、
「これが本物の宇宙だ。」
と呟いた。
と同時に玄関の開く音がして、
父が顔を出した。
「まだ朝早い。
もしもの事があったらいけない。
中へ入りなさい。」
僕は
なんだよ畜生。
と子供じみた事を思いながら、
言われるとおりに中へ入った。
そしてすぐ、襖の向こう側で、
こんな朝早くからおかしいなと思いつつ、
母と父に促せるまま眠りについた。
眠りにつく直前、
ゴミ箱の中に無造作に詰められた、
彼女を見た気がした。
椅子と机に残っていた、
母と父の声が思い出されぬよう、
早足で玄関をあけ、外へ出た。
見上げた空に、太陽があり、
「これが本物の宇宙だ。」
と呟いた。
と同時に玄関の開く音がして、
父が顔を出した。
「まだ朝早い。
もしもの事があったらいけない。
中へ入りなさい。」
僕は
なんだよ畜生。
と子供じみた事を思いながら、
言われるとおりに中へ入った。
そしてすぐ、襖の向こう側で、
こんな朝早くからおかしいなと思いつつ、
母と父に促せるまま眠りについた。
眠りにつく直前、
ゴミ箱の中に無造作に詰められた、
彼女を見た気がした。