この結婚の行方は・・
場所は、帝国ホテル。
(へぇ、今度は一流ホテルなんだ。)
ホテル内の一室の
和をベースにした個室に案内された
中に入ると
安田 祐而さんらしい男性と
あの時の秘書の安東さんがいて
安東さんは、入り口まで
私を出迎え・・・
「古河様、先日は失礼致しました。」
と、丁重に頭を下げた。
「いいえ、私も不躾でしたから」
と、伝え
安田さんの元へいくと
「古河様、こちらが安田 祐而様です。」
と、安東さんがいうと
彼は、その場に立ち上がり
「安田です。」
と、告げ椅子にどさっと座った。
秘書の非礼を詫びる訳でもなく
まあ、安東さんがああなのも
わかるような。
「古河 穂乃華です。
私に会いたくなかったような
立ち振舞いですが
私も、もう終わった話かと
思っておりました。
でしたら、あなたから
あなたのお祖父様に
そう仰られたら、いかがですか?
私も暇な人間ではありません。
貴方ほどではないとしても。
重ね重ね失礼な態度を取られる為に
私を、呼び出されることに
いささか憤りを感じております。
もう、お話することもありません。
金輪際、私に関わらないように
お願い致します。」
と、言って
今、入ってきたドアへ向かい歩くと
安東さんが
「おっ、お待ち下さい。」
「待ってくれ、不躾な態度ですまない。
君にとる態度ではなかった。」
と、言われて
「君にとる?では、どなたに」
と、振り向きながら聞くと
「すまない。詳しく話すから
一度、座って頂きたい。」
と、祐而さんが言った。