この結婚の行方は・・
B**失礼な秘書
さかのぼる事·····
ひと月ほど前·····
安田の秘書と名乗る
・・・・・人から
連絡があり
老舗の料亭を指定されて出向くと
彼についての説明が始まった。
彼とは・・
安田 祐而(やすだ ゆうじ)37才
安田財閥を統率する 若き社長
日本を始め
海外にも多くの会社を持つ
身長 183センチ
怖いくらい整った顔
(写真をみせられ・・
・・まぁ・・そうね。)
感情を表にだすことはなく
女性に対して感情もない
だが抱きたいときに抱ける女性が
日本や海外にいる・・と。
更に、彼の秘書は、
「祐而様には、
とても大切にされている女性がおります。
その女性は、季織(いおり)様といい。
京都に住んでいらっしゃいます。」と。
今、自分の主人と結婚の話がある
私に、平然と告げる彼の根拠もわからず
神経を疑いながら・・
私は、
「ならば、その方とどうぞ
一緒になられるように
貴方の主人に言われては?」
「それができないから
祐而様は、貴方と結婚しなくては
ならないのです。」
「貴方でなくて古河ね。
聞いてないの?
私の名前も?
聞いていても、言いたくないのかしら?
別に誰でも良いなら
私でなくて良いでしょう。
そちらからお断りしてください。
そちらの立場もあるのでしょうから。
こんなバカにされた扱いを受けるなんて
古河の家も落ちぶれたものね。
では、貴方の主人によろしく。
あーっ、何て言われましたかね
別になんでも良いか
京都の方とお幸せに。
では、失礼。」
と、言い捨てて
彼(秘書)の顔をみることなく
老舗のお店を後にした。
女だと思っての扱いがみてとれる
秘書の態度に辟易しながら
あ~、おじいちゃまから叱られるかな
でも、おばあちゃまは私の味方だから
きっとわかってくれる。