この結婚の行方は・・
季織さんは、翌日には目を覚まし
みんなを安心させた。
ルドガー医師は、季織さんを
診察して
「これであなたは、
元気な女の子になりますよ。」
と、言った。
季織さんは、凄く嬉しそうに
「先生、本当にありがとうございます。」
と、声は小さいがはっきりと伝えた。
ルドガー医師は、嬉しそうに
季織さんの頭を撫でながら
うんうんと頷いて
「今までできなかった事を
楽しんで下さい。」
と、言って病室を出た。
ルドガー医師は、少し日本で休んでから
アメリカに帰国する。
私は、何度も先生にお礼を伝えると
役に立てて良かった。と。
ルドガー医師は、尚ちゃんと
ガッチリ握手して
病院を後にした。
季織さんは、後は時間が
治療となるが
動けるようになると
散歩したり、リハビリしたりと
積極的に動いていた。
手術を行って
二ヶ月が過ぎたときに
私は、季織さんと話をした。
安田さんとの全てを・・・
季織さんは、びっくりしたり驚いたり
声がでないようだったが・・
「穂乃華先生達を
巻き込んでしまいまして
申し訳ありませんでした。
先生と丈太郎先生は、恋人同士では
ないのかと思っていました。
だって、凄くお似合いで
凄く仲良しだから。」
「季織さんが、謝る必要はなにもないの
だから、気にしないでね。
私は、私の生活を取り戻す為に
安田家と戦ってくる。
だから、季織さんもあいつのことを
きちんと考えて見てほしいの。
あいつは、本当にあなたを大切に
大事にしていたから
私の侮辱的な態度も
我慢していたの。
あんな高飛車な奴が。」
「うふふっ、わかりました。
私は、祐而さんが私に対して
本気ではないの、わかっていました。
小さな私が、可哀想だったのか
哀れか、同情だったのか・・・
わかりませんが。
ですが、きちんと考えます。
これからの自分の設計もかねて。」
穂乃華は、儚げで、大事に大切に
慈しまれて育てられたお嬢様だと
思っていたが、彼女はとてもしっかり
している女性だった。
「また、報告をかねて
お話ししましょうね。」
と、言って病室をでた。
病室を出ると丈太郎が壁に背をあずけて
立っていたので
微笑みながら近づき
「帰ろう。」
と、言うと
私の手を取り歩きはじめる。
季織さんが相澤総合病院に
転院してきてからは
私は安田さんのマンションに
帰らずに丈太郎のマンションへと
帰っている。
丈太郎と尚ちゃん、亜季ちゃんに
古河のおじいちゃまと
話をしてくると次の日伝えた。