この結婚の行方は・・

季織は、真っ直ぐに安田会長を見て
頭を下げた。
「すまないね。来ていただいて。
お体の方は、よいのですか?」
と、安田会長。
「はい、ありがとうございます。
穂乃華先生のおかげで
無事に手術も終わり
元気な身体を頂きました。」
と、言うと
「・・なにっ?手術だと?」
と、祐而はいいながら
穂乃華を見た。
「はい、相澤総合病院に転院して
頂き検査をして
相澤総合病院院長のお友達である
心臓医療の権威であるルドガー医師が
来日されて手術を執刀してくれました。
季織さんは、もう体の何処にも疾患は
ありません。」
と、穂乃華は報告した。
「ほんとうか?本当に元気なのか?」
と、問う、祐而に
季織は、
「はい、お陰さまで。」
と、伝えた。

すると、
ドザっと、座り込む祐而に
安東がかけよる
祐而は、私の方をみて
「ありがとう、ありがとう。」
と、何度も言った。

安田会長は、
「宗一郎、葉梛さん、穂乃華さん
本当に済まなかった。
もう、祐而がかかわることは
ありません。

そして、丈太郎君だね。
君にも辛いことしてしまい
申し訳なかった。

だが、穂乃華さんの戸籍は
汚していませんので
穂乃華さんと幸せになって下さい。」
と、言った。
丈太郎は、
「はい。」
と、言って
私を抱き締めた。

「真っ白なままで良かった。」
と、穂乃華が言うと
「当たり前、穂乃華は俺の。」
と、言って
みんなを笑わせた。

甲斐さんがおばあちゃまに耳打ち
するのが見えて
「あっ、おばあちゃま、さっきの。
大おじ様は、大丈夫?」
と、言うと
「葉梛様の一言で、本当に
大倉財閥は、動きます。
そして、渋沢様も浅野様も。

篤様には、事前に葉梛様より
きちんと話がすんでおります。
ですが、困った事に
お兄様の篤様が、穂乃華様の式に
出席すると言われて
そうなれば、渋沢様、浅野様もと
なります。
いかがいたしましょうか?」
と、甲斐さん
「「ええっ」」
と、私と丈太郎。

おばあちゃまもおじいちゃまも
嬉しそうにしていたから
それも良いね、と話になった。
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