ＢadをＨappyに！？〜おとぎ話の世界に閉じ込められちゃった〜
白雪姫が生きていることを知ったお妃は、なんと三度も白雪姫を殺そうとしている。一度目はきれいな飾り紐で窒息させ、二度目は毒をぬった美しい櫛で殺害しようとした。しかし、小人たちの処置によって白雪姫は助かった。そして、三度目の毒リンゴでようやく白雪姫を殺すことができた。

白雪姫が生き返ったのは、王子様のキスではなく棺を運んでいた家来がつまづいて棺が揺れ、その時に毒リンゴが飛び出したから。

白雪姫を殺そうとした罰として、お妃は白雪姫の結婚式の時に焼けた鉄の靴を履かされて死ぬまで踊らされた。

「怖っ！全然ロマンチックじゃないじゃん！」

「おそらく、この物語で一番まともなのは猟師でしょうね」

淡々と言うシャーロットの顔は、どこか青白い。これから起こる展開を知っているからだ。

「ちょっと待って！私たち、そんな残酷なショーを見ないといけないの？」

ドロシーがシャーロットの腕を掴む。

「ねえ！早く物語を終わらせたら、ページがなくなって現実に戻れるかもしれないよ！」

「どういうこと？」

「最初から最後まで私たちの魔法でハッピーにしちゃおうよ！そうすればきっと早く物語が終わるはず！」

ドロシーのまっすぐな目は、本気だった。シャーロットも白雪のことが心配で、意義はない。

「わかったわ」

幸せな物語への書きかえが始まる。



シャーロットとドロシーは豪華絢爛なお城の中へと入った。

「ストラーダ！」

ドロシーが魔法を呟くと、水色の美しい蝶々が現れ、ふわふわと飛んでいく。お妃のところへ案内してくれるのだ。

「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのはだあれ？」

お妃が鏡に問いかける。
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