BadをHappyに!?〜おとぎ話の世界に閉じ込められちゃった〜
「鏡はあるんだね」

ドロシーが呟く。

すると、鏡はこう答えた。

「それは、白雪姫です」

すると、お妃は顔を歪ませ怒り狂う。

「なんてこと!私よりも白雪が美しいだなんて…!」

シャーロットは、素早く魔法をかけた。

「シェケル!」

すると、鏡は妖しく光りだす。お妃は「何事?」と鏡を見つめた。

「さっきのは嘘です。お妃様、あなたが世界で一番お美しい」

その言葉に、お妃は満足そうに頷き、鏡にうつる自分の姿をうっとりと眺め始める。ちなみに、シャーロットがかけた魔法は嘘の魔法。鏡は聞かれたことに対して嘘しかつかない。そして、うつし出すのも嘘になる。

お妃の顔は、とても美しい顔がうつし出されている。二人は満足して部屋を後にした。これで王妃が白雪姫を殺すよう命じ、内臓を食べるシーンを見ることは回避された。

「王子と白雪姫が出会って、結婚をしないと物語は終わらないんじゃない?」

シャーロットの言葉に、ドロシーが「たしかにそうだね!」と指を鳴らす。そして、「シエル!」と言って箒を出し、空へと浮かぶ。

「森に王子様を連れてくるから、シャーロットは白雪姫を連れてきて!」

「わかったわ」

ドロシーは空高く飛び、王子様のところへと向かった。

シャーロットは白雪姫を探す。庭に白雪姫はいた。花かんむりを作って遊んでいる。

「スラープン!」

シャーロットが呪文を唱えると、白雪姫はその場に倒れるように眠りに落ちた。この魔法は、相手を眠らせる魔法だ。

「ロマンチックな目覚め方にしてあげようかしら…」

シャーロットはもう一つ白雪姫に魔法をかけ、森へと向かった。
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