BadをHappyに!?〜おとぎ話の世界に閉じ込められちゃった〜
王子様のお妃を選ぶ舞踏会は、一晩だけでなく三日間行われる。シンデレラは王子様と夢のような時間を過ごすが、このお話でも十二時には帰らないといけない。

王子様はシンデレラが早く走ることができないようにするため、階段にタールを塗った。シンデレラが靴を落としたのはこのため。

王子様は靴が足に合うものを妻とするとお触れを出し、意地悪な姉たちも靴を試すことになった。その時に母親は、「靴が入らなかったら、足を切り落とすように」と言う。二人の姉は足を切り落とし、馬車に乗ったが、お城の門の上に止まっていた鳩が「血がたまっている」と歌ったため、シンデレラが靴を試したところ、ぴったりだった。

シンデレラと王子様の結婚式の時、二人の姉は鳩に目をえぐり取られてしまう。

「うわぁ…。グロ…。王子様もただのいかれポンチ…」

ドロシーが口を手で押さえ、吐き気をこらえる。シャーロットは「幸せに物語を変えましょう!」とドロシーの手を握った。

「シンデレラ!シンデレラ!」

屋敷の中からは、意地悪な姉と継母の怒鳴り声が聞こえてくる。

「二手に分かれましょう。ドロシーはシンデレラを、私は王子様に魔法をかけます」

シャーロットはそう言って、お城へと飛んでいく。ロマンチックな物語に、いかれポンチの王子様はまずいと思ったからだ。

今日は舞踏会一日目の日だ。お城では準備がされている。

シャーロットは王子様を発見すると、魔法を早速かけた。

「テンダーネス!」

それは、優しさの魔法。相手を尊重し、相手のことを一番に考えるようになる魔法だ。
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