BadをHappyに!?〜おとぎ話の世界に閉じ込められちゃった〜
混乱しているドロシーに、ヴィルヘルムが言った。

「生きている頃は魔法が使えなくても、死んだら魔法が使えるようになる人がいるんだよね。僕らはそれなんだよ」

次にヤーコプが言う。

「私たちはこの童話集の中にこうして存在することにした。しかし、君たちが話を書き換えてくれたので、こうして呼び出したんだ」

「だって、私たちはこの世界に閉じ込められたんだもん。早く戻らないと友達がどうなるかわからないし…」

ドロシーがそう言うが、ヤーコプとヴィルヘルムは「書き換えるなんて、許せない」と言い詰め寄ってくる。

危険を感じたシャーロットはすぐに弓を出し、「これ以上は近づかないで!!」と叫ぶ。

「おもしろいね。なら、ここで勝負しようか?負けたらちゃんと君たちで修正してもらうからね?」

ヴィルヘルムがそう言うと、魔法を唱えて銃を出す。シャーロットはそれを見てとても危険だと判断した。かなり殺傷能力の高い銃だ。撃たれたら誰も助けてもらえない。

「ドロシー、あなたは下がってて」

シャーロットがそう言うが、ドロシーは首を横に振る。

「私も戦うよ!」

そう言ってドロシーは剣を出した。敵を見れば、ヤーコプもいつのまにか剣を手に持っていた。

互いに睨み合い、対峙する。そして、シャーロットが矢を放ち戦いが始まった。
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