BadをHappyに!?〜おとぎ話の世界に閉じ込められちゃった〜
剣などで戦うだけでなく、図書室には魔法も飛び交う。接近戦ができない弓のシャーロットは炎の塊や、つららを投げつける。それを避け、ヤーコプが雷を落とす。

「絶対に負けられない!早く帰らないと!」

ドロシーが「ストロム!」と叫ぶと、本棚から木の手が伸びてヤーコプとヴィルヘルムを捕まえる。それを「ツェアシュテールング!」と言ってヴィルヘルムが壊した。

「サウラ!」

シャーロットが叫ぶと灼熱の太陽が現れ、ヤーコプとヴィルヘルムを包む。しかしそれも一瞬で壊されてしまった。

「ヴィンテル!」

ヤーコプが叫ぶと、シャーロットとドロシーを吹雪が襲う。雪の冷たさに体が追いつかず、動きにくい。

「プランタン!」

ドロシーが呪文を唱えると吹雪が止み、暖かな日差しが二人を包んだ。

「アウトゥンノ!」

「カラーチョニ!」

「グアン!」

「エスプランドル!」

四人が放った魔法が図書室に散らばり、本棚を壊していく。シャーロットとドロシーの頭の上には次々と本が降ってきた。

「足もとに本が散らばって動きにくいよ〜」

ドロシーがそう言いながら、魔法で出した拳銃の引き金を引く。銃弾は二人をかすめることもせずに本棚に命中した。

「床を片付けるしかなさそうね…。メイリー!」

シャーロットが地面に向けて魔法を放つ。すると、足もとに散らばって邪魔だった本が消えた。

シャーロットとドロシーは、協力してヤーコプとヴィルヘルムと戦う。二人はとても強く、魔法を教えてくれる先生以上に強いのではないかとシャーロットは思った。
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