学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
マルが写真好きだと知ってるのは、親友のトラくんと、私と和真。
他には多分居ない…と思う。
うん、やっぱり私はラッキーだ。
「あー……そういう見方も出来るのか。 つーか俺、上手く撮れなかったやつはトラにも見せないから、ダメダメを晒すなんて美麗が初めてかもしれない」
「え、そうなのっ? じゃあ私…実はかなり貴重な存在?」
「うん。 かなり貴重で特別な存在。 だから俺、ずっと美麗と一緒に過ごしていけたらいいなって思ってるよ」
ドキッ……と心臓が鳴る。
なんか今のって…凄く凄く、告白めいていたような……?
いや、でも……まさかね……。
「美麗。 あのさ……」
「は、はいっ……」
……うそ。
まさか本当に、告白…される……?
「……すっげー貴重で特別な存在だから、頻繁に写真のモデルになってもらっていい?」
…… は い ?
えっと……愛の告白とかじゃなくて、写真の話?
写真のモデルになって欲しいから「貴重で特別な存在」って言ったの?
えぇー……そうやって私を持ち上げただけ……?
「お前以外に頼める奴は居ないんだっ、だから頼むっ」
……ハァ。
ドキッとして損したよ……。