学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
そうだよね。
写真大好き馬鹿のマルが、私に愛の告白なんてするわけがない。
ていうか絶対にありえない。
私ってば、何を勝手に期待してるんだか……。
「……まったくもう。 マルはほんっとうに馬鹿だね」
「馬鹿でもいいよ。 で、答えは? イエス? ノー?」
「……断っても、どうせずーっとしつこく言ってくるんでしょ? だからもう諦める。 撮ってもいいよ」
「よっしゃ、ありがとうっ」
「 た だ し 、 SNSには載せないで。 たとえシルエットだけだとしても、絶対に嫌だから」
「オッケー、任せとけっ。 じゃあ撮るからカメラ目線でよろしくー」
えっ……ちょっと待って、早速撮るのっ……!?
「よし、行くぞー」
「ま、待ってよっ…まだ心の準備がっ……」
「んなもん要るか。 普通でいいよ、普通で」
「……っ……」
パシャッ
と、シャッター音が鳴り響く。
事態が急すぎて、まったく身動きが取れなかった……。
昨日 家で撮られた時のように、私はきっとまたマヌケな顔をしてると思う。
ほんと…いつもいつも突然すぎるよっ……。