学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
戻ってきた携帯を操作し、トラへとメールを送る。
それを受け取ったトラは、すぐさま美麗へのメールを作成し……送信した。
「よし、これでオッケー…っと」
「……なぁトラ、美麗さ…お前と喋ってる時、妙に明るくなかったか?」
「そう聞こえた?」
「内容までは聞こえてないけど…なんとなくそんな感じがした」
俺と喋ってる時よりも明るい声だった気がする。
だからなんか…ほんのちょっとだけ、胸がチクチクとしていた。
……あぁヤベェ、これ完全に嫉妬だ。
美麗と仲良く喋ってるトラを見て、俺メチャクチャ嫉妬してる……。
という自分の思いに気づいた時、トラが俺を見てクスッと笑った。
「俺に嫉妬するなんて、マルは相当 美麗さんのことが好きなんだね」
「え? ……えっ!?」
「10年来の付き合いだから気づくよ。 もっとも、和真くんにもバレてるみたいだけどね」
……マジすか。
うっわ、俺どんだけ分かりやすいんだよ……。
あぁヤバい。
普通に恥ずかしい……。