学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
と、色々なことを思いながら立ち尽くしていたら……美麗が、和真の向かい側へと腰を下ろした。
そしてそして。
和真と同じように 自分の隣の席 に、持っていたカバンを置いた。
……おいコラ。
そこに置くのかよっ。
「てめぇら……俺に1時間以上 立ってろってか?」
「そりゃあ、席は早い者勝ちだし?」
「荷物を置かなきゃ4人まで座れるだろうが」
……ったく、一人でドキドキしてたのが馬鹿みてーじゃん。
ハァ。 と深く息を吐き出し、和真のリュックを美麗の荷物が置いてある場所に並べて置く。
そして俺は、空いた和真の隣の席にドカッと腰を下ろした。
「和真、今のうちに少し寝とけよ。 さすがに3時起きじゃ午後ヤベェぞ」
「えー? 全然眠くないから大丈夫だよ」
「いいから目ぇ閉じろ」
かぶってた帽子を取り、無理矢理 和真にかぶらせる。
それから斜め前に座る美麗を見た。
「美麗も、眠いなら遠慮なく寝ていいからな? 荷物は俺が見とくから」
「ありがとう。 でもまだ大丈夫だよ」
「……無理すんなよ?」
「大丈夫大丈夫。 それに私、二人と違って写真は撮らないでしょ? だから疲れた時は森林公園でゆっくり休むよ。 そのために大きいレジャーシート持ってきたし」
「……そか。 それならいいけど、ほんっとに無理すんなよ?」
「うん」