学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です


「円くん、帽子ありがと。 これからどうする? すぐに公園に行く?」



返ってきた帽子を深々とかぶり、携帯で時間を確認する。

今は…7時28分。

当初の予定では8時頃に到着するはずだったけど、だいぶ早い。



「公園の前に まずはコンビニだな。 昼飯用におにぎりかパンを買って、あとは飲み物。 水分補給を忘れたらマジでヤバいから」

「りょーかい。 じゃあそこのコンビニで買っちゃおうか」

「だな」



駅に隣接した場所に立っているコンビニに立ち寄り、トイレを済ませたあとに食料と飲み物を見繕う。

それから、小腹が空いた時のために飴玉やガムも。


それぞれの会計を終え、森林公園へと歩き出す。



公園の入り口までは徒歩10分。

朝6時から入ることが出来るこの公園は、アスレチックやソリ滑りなどが楽しめるエリアが広く確保されている。

しかも利用料金はすべて無料。

お財布に優しく、子供連れに大人気の公園だ。


そのエリアを横目に見ながら、俺たちは広場にやってきた。

今は…8時20分。

ゆっくり買い物をしてから来たから、駅に到着した時間からはだいぶ経った。

とは言っても、まだまだ早い時間だから広場に人は居らず、貸切状態だ。

まぁ……あと1時間もすれば子供連れでいっぱいになるんだろうけどな。

< 162 / 259 >

この作品をシェア

pagetop