学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
【森林公園の近くに住んでるから見に行ってくるw】というコメントも……。
「……マル、これ見て」
「え? あぁー……ほんとかどうか知らないけど、近くに住んでるって奴が、「唐草 美麗」を見に行くって言ってる。 マジで来たら どうする?」
不安が…どんどん増していく。
二人の会話はまだ続いているけれど、電話の向こうの和真の声はほとんど何も聞こえてこなかった。
「……うん、うん…わかった、じゃあな」
通話が、やっと終わったらしい。
マルは、フゥー……と息を吐き出したあと、体を起こして私を見た。
「とりあえず、和真はこのまま単独行動を続けるってさ。 「唐草 美麗」のファンが本当に公園に来るかはわかんねーけど、もしも来た場合は…俺らと一緒のところを見られたら面倒臭いことになるだろ?」
「……うん」
「つーことで、俺らは俺らで適当に歩いて、適当に公園を出よう。 そのあとに和真と合流…は、多分難しいだろうな」