学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
……まぁ、本名でいいか。
考えるのが面倒臭い。
名字は言わずに名前だけ名乗ろう。
「じゃあ、カズマで。 平和の“和”に真実の“真” で、和真だよ。 星屑さんのことは、なんて呼べばいい?」
「イクミでよろしく。 私の名前、育つに美しい で、育美(イクミ)っていうんだ」
「育美ちゃん、か。 オーケー覚えたよ。 あっ、もしかしてstardust193の「193」って……」
「そそ、私の名前っ」
なるほど。
数字を適当に打ち込んだわけじゃなくて、ちゃんと意味があったんだ。
「和真くん和真くん、写真どこで撮る? もっと明るいところがいいかなっ?」
「うーん…ここでもいいけど、もう少し向こうに行ってみようか」
「うんっ!!」
育美ちゃんは、本当に嬉しそうな顔で笑ってる。
最初に会った時はどうなるかと思ったけど、多分この子は信用出来る…と思う。
……ううん、信用したいんだ。
俺の写真を好きだと言ってくれたから。
俺が男だと知っても、普通に接してくれたから。
今日の出会いを……大切にしていきたいと思ったんだ。