学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です


「育美ちゃん、きっとそのうちまた会えるよ」

「……えっ、本当にっ!?」

「うん。 だって俺、この公園 気に入ったもん。 住んでる場所からはちょっと遠いけど、来ようと思えば来られる場所だしね」


「じゃ、じゃあっ……!?」

「会おうよ。 ね?」



育美ちゃんとまた話したい。

だって この子となら、きっと楽しく話せると思うから。



「連絡先の交換しない? DMだと気づくの遅くなるから、メールで話せたら嬉しい」

「……うんっ、ありがとうっ」



ニコニコの育美ちゃんと同じように、俺もニコニコで カバンから携帯を撮る。

……けど、すぐに思い出した。


そういや姉ちゃんと円くんから、鬼電が来てたんだった……。

うわー……姉ちゃんからの着信10件、円くんから13件も来てる。


と思ってる最中に、また電話がかかってきた。



「……ごめん、ちょっと待ってね」



育美ちゃんに「ごめん」のポーズを見せたあと、少しだけ距離を取る。

かけてきたのは……姉ちゃんの方だ。



「あー……もしもし?」

『やっと出たっ!! 和真っ、今どこっ!?』

「えっと……西側のトイレの…裏の方の……広場みたいな場所…かなぁ」


『馬鹿っ!! そんな説明じゃわからないでしょっ!!』



うわー、メチャクチャ怒ってる。

……正直、面倒臭い。

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