学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
「姉ちゃん体力なさすぎじゃない?」
「うる…さい、馬鹿っ……」
「向こうで待っててもらってるから、もうちょい歩くよ。 円くん、心配かけてごめんね」
しんどそうに歩く姉ちゃんのことは放っておいて、円くんに声をかける。
そうすると円くんは、すぐに隣にやって来た。
「和真、大丈夫そうでよかったよ。 ……トラブルとか、なんもない?」
「平気平気」
まさか、もう会わせることになるとは思ってなかったけどね。
二人を見た育美ちゃんは、どういう反応をするだろう?
姉ちゃん曰く、円くんは「超絶イケメン」だから……俺と喋る時と態度が変わったりして。
円くんの写真を見たら、俺の写真よりも好きになるかもなぁ……。
なーんか、複雑な気分。
「stardust193って、どんな奴?」
「俺と同い年の、メッチャ可愛い子だったよ」
「……ん? 可愛い子…って、女子だったのか?」
「うん、すげー可愛いよ。 惚れるなよー?」
「バーカ、俺はアイツ一筋だっつーの」
「あはは。 この間まで俺に惚れてたのにねぇ」
「うるせーな、放っとけ」
なんてことを話しながら、二人で笑い合う。
そんなことをやってるうちに、育美ちゃんが待つ場所へと到着した。