学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
まぁ……どうしても受け入れられない人たちが、その場を去ったから批判が減った…っていうのもあるんだろうけどね。
以前は1万人以上にフォローされてたけど、今は8千人にまで減っている。
2割くらいの人が、「唐草 美麗」のフォローを外したということだ。
残りの8割の中には、まだ騒動に気づいてない人も居ると思う。
フォロワーが更に減るか、このまま残るか、それとも逆に増えるか……どうなっていくかは、私にはわからない。
このまま静かに時間が過ぎてくれれば、1番いいんだけどね……。
「……ねぇマル」
「ん?」
「和真…このまま辞めたりしないよね……?」
ハルジオンの写真を載せたあと、「唐草 美麗」は沈黙を守っている。
公園を出て以来、和真はSNSを見ていないし、きっと今も……開いていない。
開こうとすら思っていないのかもしれない。
「……ずっと開かずに、みんなの言葉を読まずに辞めるつもりなのかな……」
周りに人が居るから、SNSという言葉は使わない。 「唐草 美麗」の名前も出さない。
だけどそれでも、マルは言葉の意味をきちんと理解したらしい。
私から視線を外しながらも しっかりと言葉を返してくれた。