学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
写真を見に行くだけ…と自分に言い聞かせても、鼓動はどんどん速くなる。
……好きな人と もっと一緒に居られるなんて、幸せすぎるよ……。
って意識したら ますます緊張してきたっ……!!
顔が熱い。
体も熱いし、繋いでる手も…当然のように熱い。
そのまま私は、うつむき加減でマルに引っ張られていくだけだった。
そして……どこをどう通ったか わからないまま、マルの家へと到着した。
マルが、玄関のドアに鍵を差し込む。
それを回すと すぐにカチャリと開く音が聞こえた。
鍵がかかってた…ってことは、誰も居ない……?
「どうぞ」
「お、お邪魔しますっ……」
「誰も居ないから緊張しなくて大丈夫だよ。 リビングはこっち」
「う、うんっ……」
……やっぱり誰も居ないみたい。
緊張しなくて大丈夫…って言われたけど、二人きりって状況は普通に緊張してしまうのですがっ……。
「ソファーに座ってて。 上の部屋からアルバム持ってくる」
「……うんっ」
通されたリビングは、私の家のリビングよりも かなり広い。
テレビは大きいし、ソファーも立派。
テーブルも光沢があって高級そうだ。
な、なんだか……場違い感が半端ない……。