学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
私は人混みが苦手だし、周りの目も必要以上に気にしてしまう人間だけど。
それでも「一緒に行きたい」と声に出して言った。
最初は隠してしまったけれど、でも……マルと一緒に行きたい。
他人が居る場所でも、一緒に笑い合いたいんだ。
「マル、あのねっ……」
隠していた気持ちが溢れ出す。
きっと迷惑になる。
ううん、絶対に迷惑になる。
もしかしたら…もう一緒に居られなくなるかもしれない。
今までの関係が壊れてしまうかもしれない。
そうわかっていても、止めることが出来なかった。
「……私っ、マルともっと一緒に居たいって思ってるっ。 学校とか、街中とかっ…他の人が居ても一緒に笑い合いたいって思ってるっ……」
もう、止まらない。
「……私っ、マルが好きだよっ」
ずっと隠しておくつもりだった気持ちが、溢れて止まらない。
すぐ目の前に居るマルを真っ直ぐに見つめて、ただひたすらに答えを待つ。
……本当は聞きたくないけれど、それでも答えを待つ他はない。
「……」
「……」
見つめ合ったまま…無言の時間が流れる。
そのあとマルが、私から ふっと視線を外した。