学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
マルは静かに言葉を繋げていく。
自分の気持ちを…真っ直ぐな想いを……。
「……最初は写真の話が出来ればそれでよかった。 話題を共有出来ることが嬉しかったんだ。 だけど今は、もっと美麗と一緒に居たい。 たくさん話したい。 二人で一緒に笑い合いたい。 って、そう思ってるんだ」
「マル……」
「……だからさ、「好き」って言われて本当にビックリしたんだよ。 迷惑とかそういうのじゃないんだ。 ただ普通に嬉しくて……でも夢なんじゃないか…って、不安になって……」
また視線が逸らされる。
でも今度はすぐにまた私を見た。
「……なぁ、夢じゃないよな? 俺の気持ちに嘘はないけど、美麗の気持ちも…本物なんだよな……?」
……いつものマルとは全然違う。
初対面の時のように偉そうにしてないし、私を睨みつけるような顔でもないし、呆れたような顔とも違う。
写真を撮ってる時の真剣な顔でもなくて、大好きな写真の話をしてる時の、キラキラした顔でもない。
とても不安そうで。
泣きそうで。
小刻みに震える 弱々しい男の子。
私の知らないマルが居る。
だけど……愛おしい。
「……嘘なんて言わないよ。 本当の気持ちだから…答えを聞くのが怖くて、不安で……マルの前から逃げようとしたんだもん……」