学年１のイケメンが探してる美少女は うちの弟です

ポロポロと涙がこぼれ落ちる。

メチャクチャ酷い顔になっちゃうな…ってわかっていても、涙は止められなかった。



「私の方こそ…夢じゃないよね……？ ほんとうに、ほんとう……？」

「……うん、本当だよ。 美麗のことが好きなんだ」

「……「唐草 美麗」じゃなくて…私……？」


「俺が好きなのは早乙女 美麗だよ」



嘘偽りのない、真っ直ぐな言葉。


微笑んだマルの瞳からも ポロリと涙がこぼれ落ちるのを見て、私の目からはもっともっと涙が溢れ出た。

マルは、本当に私のことを…想ってくれているんだ……。



「……ありがとう。 凄く…嬉しい……」

「うん……俺の方こそ ありがとう。 泣かせちゃってごめんな……」

「ううん、大丈夫だよ。 私も、泣かせちゃってごめんね？」


「……あぁーもう、すっげー恥ずかしい。 情けない……」

「ふふっ……でも、そういうところも結構好きだよ」

「……なんでだよ」



マルは顔を赤くしながら、恥ずかしそうに視線を逸らす。

それを見ながらクスクスと笑っていると、不服そうな顔をするマルが 私の頬っぺたに両手をあてた。